ヒル・ジャマス関連小ネタ2つ

ひじきさんへ。

1.
 ヒル・ジャマスは自分を置物だと言う。しかし置物と言うには若干強すぎるのではないかと思う。
 何か他の力が関わっているのではないかと思えるほど強いことを自負している私の目をまっすぐに見て猶己を崩さなかったのは、彼が初めてだった。何を言ってもそうだね、だとかわかるわかる、だとかとやんわり受け流され遂には茶の好みひとつにしても揺るがすことすら叶わなかった。そこまで強い意思を持ちながら、何故彼が置物で在り得るのかが私にはわからない。その気になればあの柔らかい国など、どうにでもできそうな物だが。
 しかしもう少し話してみたところ、その考えが全く的外れであることに気がついた。どうやら彼は「興味がない」ものには一切触れないようで、おそらく国に対しても興味がないのだろう。試しに彼の国の話をしてみたが、いつもと同じようにそうだね、だとかわかるわかる、だとかでまたやんわりと受け流されてしまった。国の象徴でありながらその国に興味が無い。本来あるまじき姿だが、置物というポジションだからこそそれでも成り立つのかも知れない。放っておいても国が勝手に持ち上げそれらしく見せてくれるだろう。
 彼に関しては、他の節季が手を出すべきでは無いと思われる。それが私の結論だ。
 以上。

2.
「今日もアルは頑張るなー」
「・・・・・・」
「でも啓蟄も結構荒れてるらしいね」
「・・・・・・政治?」
「そう政治?国の人達が話してたよ」
「・・・興味無いのでは?」
「無いけど、触れないだけで知ってはいるよ?」
「・・・霜降が侵略の準備をしてる」
「え、本当?初耳」
「本当」
「わー最近随分と大人しいから何かするだろなとは思ってたけど」
「派手だよね」
「派手だねーもっと国のお偉い方をひっくり返す程度かと思ってた」
「まさか八つ当たりに走るなんてね」
「そだねー ってかよく喋るね?そんなキャラだっけ」
「もともとはね」



一つめはアルトリート(有島)、二つめはヒルとフレデリク(ふくてわ)